手コキババア紫 ザ・リアル
2012/05
第9回例大祭にてサークル頒布
8曲入り400円
東方アレンジ
参加者:Agai、Tifara、Drake、H、石川(鶯谷デッドボール)、氷雨係長、ZOMBI-M
Original music composed by ZUN
bandcampで全曲試聴可能、DL投げ銭歓迎!
Track list
01.Wedding reception banquet / 童祭 ~ Innocent Treasures
02.Zombie ate my mools / デザイアドライブ&リジットパラダイス
03.思慮の足らない姫様は、白目泡吹き足袋を喰む / 千年幻想郷 ~ history of the moon
04.客引き並びの狸地蔵 / 妖怪裏参道
05.天空の洟の都 / 天空の花の都
06.ご挨拶 / オリジナル
<解説>
2012年5月発表。堕武者の東方アレンジ第9作目。
初めてジャケを実写化、あこがれのコスプレジャケを実現させた一枚。
ジャケットの女性は、地雷専門デリヘルとして名高い「鶯谷デッドボール」で当時ランキング3位に入っていた「石川」選手です。
あれは忘れもしない2012年の春、仕事の昼休みにマックから電話を掛けまして
「CDジャケットに使う写真を撮らせて欲しいのですが」
「いいですよ、芸能慣れしている女性なら〇〇や××がお勧めですが」
「いいえ、御社所属の女性のうち、一番年齢が高くて醜い女性をお願いします」
「……」
というやり取りがあり、手コキババアの実写化という方針があること、そもそも東方アレンジという界隈があって、いやそもそも同人音楽とは…などという説明に追われたことを今でも鮮明に覚えています。
デッドボールの総監督様と石川選手にはこのような怪しい依頼にも関わらずご快諾をいただき、改めて感謝申し上げます。撮影役を担当してくれた友人A氏にも感謝。
石川選手、磨き上げられたボディの大迫力さはまさに紫様という感じで衣装がよく似合い、50代にして総入れ歯ということで手コキババアとしての説得力も十分。A氏が撮影している間、私はレフ板を持ったり特典用のチェキを撮ったり… 楽しい時間はあっという間に過ぎていきました。
そして、この時総監督様に提示いただいたギャラが信じられないほど安くて、いやいやそれは流石に…とやり取りした結果多少は上乗せされましたが、それでも破格すぎる価格で、しかも我々の撮影が押して延長になったホテル代すら出していただくような厚遇ぶりで…いま考えてもありがたかったですね。
ミルキーローションやバイブ、ギャグボールなどが詰まったカートを引いて、緊張と期待で胸を高鳴らせながら鶯谷駅へ向かったことを思い出します(コンドーム付きキュウリとバイブを押し付けているのが私の手です)。
こうして、私の構想と寸分たがわぬ写真素材が揃い、それを友人の氷雨係長氏にお願いしてイラレ加工を施し(無理な工期ですみませんでした)、画像のような素晴らしい表紙をはじめとする見開き8Pブックレットが完成したのが例大祭の2週間前。
製作と並行しての印刷所選びでは、普段依頼している・依頼実績のある所に次々と断られて慌てるも(二次元と三次元では、ドギつさを許容できる範囲が違うのですね)何とか入稿先が決まり一安心。
そしてここでハタと気づく。「音源は?」
そう、アートワークに夢中で、この時点で一曲も収録曲が出来ていなかったんですね。慌てて作曲に乗り出しますが、ギターをメンバーに振る余裕もなく、全編自分で弾くことに。従ってスカム風味が特に強い作品に仕上がりました。
とまあ、製作上はたくさんのエピソードがあり、特に思い入れの強いアルバムなのですが、いざ例大祭に持っていったところ、あまりのジャケットの破壊力によってか、気合を入れすぎてA0ポスターを堂々と掲示したのが逆効果だったのか、とにかくお客さんに手に取ってもらえない。
前作で得た学び「ジャケットは美少女以外売れない」が図らずも証明される結果となりました。
この結果は悔しかったですね。同人音楽として自分がやりたいことをやり切った満足感がある一方で、それを多くの人に見てもらえないという現実。自宅は在庫の山。
半面、当日会場で「すごいですね!」「バカですね!」「私も被写体やりたいです(本当に仰る方がおられました)」など、少ないながらも反応をいただけたのは、今でも嬉しい思い出として残っています。悶絶メタルさんのレビューでもコンセプトに高評価をいただけたのが嬉しかったですね。
そんな訳で、今回は東方アレンジでの出店ではありませんが、もっとも手に取っていただきたいアルバムのひとつです。価格は100円、怖いもの見たさにどうですか皆さん!
(2020,10,25記)